海外の金融機関を利用する資産形成について聞いた話
7月から8月にかけて、同居のパートナーと一緒にFPの無料相談を利用してみた。
目的は、現状の整理とそれに対する客観的意見を聞いてみたかったためである。
合計3回(ヒアリング、提案、質疑応答)各2時間程度、ZOOMでミーティングを行なった。
正直、パートナーはFP2級を持っているし、私は受けたことはないものの3級は勉強済みであり、家計管理や資産管理、投資について多少の心得はありそれなりに実践していた。
いわゆる「ひどい家計管理で資金繰りに困っているようなケース」ではなかった。
結果として家計改善についてのアドバイスは特になく、投資と保険(※無料相談だったため多少なりとも営業活動がある)の話にフォーカスする展開となった。
家計に大きな問題がなかったことと、相談したFPが投資寄りの性質だったことに起因していた。
話の中でなかなか面白い商品を紹介されたことについてつづっておこうと思う。
オフショア投資を知っているだろうか。
私は知らなかったのだが。
税金のかからない地域が存在し、そこでは投資などにより利益を得ても課税されないため、税制面でメリットがあるという。
そして紹介されたのがインベスターズ・トラスト(Investors Trust)によるS&P500 インデックスという商品。
主な特徴は以下の通り。
・海外の大手金融機関6行が発行する仕組債によりS&P500に連動する積立投資商品。
・10年、15年、20年プランがあり、満期時にはそれぞれ100%、140%、160%の元本が確保されている。
・ただし元本が確保されるのは、途中解約、減額をしなかったときのみ。
・諸手数料は結構かかる。
つまり手数料を払う代わりに、S&P500のダウンサイドリスクをなくすことができる。
そして以上を踏まえた上で、元本が確保された最低条件では、単純にS&P500のインデックス商品に積立投資した場合で言うところの年間リターン約3%(積立金額により変動する)が確約されることに等しい。
ただし複利計算はリスクを考慮せずリターンのみにより計算した。
あともしかしたら計算間違っているかも。
プットオプションの買いと似ていると思った。
ダウンサイドリスクをなくせるのと、手数料を払ってなお利益が出るので、ポートフォリオの一部として面白いかもと感じた。
この商品を契約するためにはオフショア地域の金融機関に口座を開くことになる。
そこで利益を出しても課税されないのだという話だった。
ただこれには私はまだ疑問符が残っていて、ここでは省略するがそう上手い話ではないかもしれないので、鵜呑みにしてほしくはないことだけは伝えておく。
課税されるかどうかはひとまず置いておいて、課税されないと仮定して話を進める。
さて、海外に口座を開き上記の商品を積み立てていき(クレジットカードで決済できる)、資産運用していく。
その資産が大きくなってきたとき、海外に資産管理法人を設立する。
そして法人にその(海外に置いてある)資産を「譲渡する」。
オフショア地域に設立すれば税制優遇されるため、譲渡にかかる税金もかなり安く済むし、個人と切り離せるため、家族を役員にしておけばその法人の資産は相続する必要がないため相続税がかからない。
個人は寿命があるが、法人は半永久的に存続するというわけだという。
日本にある資産を海外法人に譲渡するのはまた別の方法であるらしいが。
簡単にまとめると、
①海外の金融機関に資産を形成する
②資産が大きくなったら海外法人を設立する
③法人に資産を譲渡する
という流れの話だった。
この辺りはネットで調べても大した情報が得られないのだが、それは国に規制されていること、情報をわざわざ公開する人がいないことなどによるとのこと。
私もにわかには信じがたいが、そういった世界ももしかしたらあるのかもしれない。
本当はもう少しいろいろ理解したのだが、こういった情報をパブリックに発信することのデメリットを想定してあまり多くは語らないこととしたい。
今回紹介を受けた商品は入金力不足により丁重にお断りしたのだが、いままでなかった視点の話が聞けて価値ある相談になったことの感謝のメッセージを送り、相談はクローズ。
FP相談としては、次は家計改善についてアドバイスを受けたいところだ。